臨床研修プログラム

令和4年度歯科臨床研修プログラム

 ・プログラムA1  A1ミニマムリクワイアメント
 ・プログラムA2  A2ミニマムリクワイアメント
 ・プログラムB   Bミニマムリクワイアメント
 

Ⅰ.研修プログラムの概要

1.九州大学病院の基本理念および基本方針
【基本理念】
患者さんに満足され、医療人も満足する医療の実現を目指します。
【基本方針】
1) 広域医療圏拠点としての連携体制の構築
2) 高度先進医療を支える医学研究の推進
3) 全人的医療を実践する医療人の養成
4) 小児から高齢者まで包括する移行期医療の充実
5) 国際化の推進

2.研修基本理念
九州大学病院の基本理念のもとに、「患者中心の全人的歯科医療」を理解し、歯科医師としての基本的・総合的な臨床能力(態度、技能および知識)を修得し、患者の信頼に応じ得る倫理観を身につける。さらに、歯科医師の社会的使命を自覚し、歯科医学・歯科医療の進歩向上に寄与できる資質の向上を目指す。

3.研修プログラムの名称
令和4年度九州大学病院歯科医師臨床研修プログラム
・臨床研修プログラム(プログラムA1):総合臨床研修、口腔保健科系(小児歯科・スペシャルニーズ歯科、矯正歯科)研修
・臨床研修プログラム(プログラムA2):保存系、補綴系、口腔外系ローテート研修 
臨床研修プログラム(プログラムB) :総合臨床研修、地域医療研修 
       
4.研修歯科医募集定員:68
プログラム 募集定員
A1 22
A2 24
B 22

5.研修期間:1年間(令和4年4月〜令和5年3月)

6.研修歯科医の指導体制
1)研修管理・運営(歯科医師臨床研修病院群研修管理委員会、歯科医師臨床研修カリキュラム専門委員会)・研修管理委員会は、九州大学病院長のもとに設置された歯科部門の組織で、九州大学病院歯科部門の各診療科長、協力型臨床研修施設および研修協力施設の指導責任者、外部有識者から構成され、各プログラムの管理・運営を行います。
・歯科医師臨床研修カリキュラム専門委員会は、各臨床科の代表から構成され、研修管理委員会と共に研修カリキュラムの作成や、臨床研修に関する諸問題について検討します。
・事務的な管理は臨床教育研修センターが行います。
2)研修歯科医の指導体制
日常の研修においては、各科の指導責任者(歯科医師臨床研修カリキュラム専門委員会委員)を中心に、病院長が認めた指導教員が個々に直接指導します。協力型施設では、指導責任者を中心に施設の診療スタッフが指導にあたります。
 
7.修了認定
 九大病院、協力型臨床研修施設および研修協力施設の指導歯科医の評価の報告を受けて、研修管理委員会で総合的評価を行い、病院長が修了認定を行います。研修の評価は、研修症例数、臨床研修習熟度評価およびポートフォリオを参考に行います。
 

II.施設の概要

・ 単独型、管理型臨床研修施設の名称 :九州大学病院(歯科部門)
・ 所在地              :〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1
・ 臨床研修施設長          :病院長 赤司 浩一
・ 研修管理委員会委員長          :西村英紀(副病院長・総括・歯科担当)
・ プログラム責任者         :A1:寳田 貫(口腔総合診療科講師) 
                                                           :A2:鮎川保則(
義歯補綴科・咬合補綴科教授) 
                                                                :B :和田尚久(口腔総合診療科教授)
・ 事務部門責任者          :藤江進(事務部長)
・ 協力型(Ⅰ)臨床研修施設       :50施設
・ 協力型(Ⅱ)臨床研修施設        :   2施設
・ 研修協力施設                                       :   2施設

1. 九州大学病院歯科部門の沿革
昭和42年  8月 九州大学歯学部附属病院開設
平成15年10月 医学部附属病院、歯学部附属病院、生体防御医学研究所附属病院が統合され、九州大学医学部・歯学部・生体防御医学研究所附属病院(呼称:九州大学病院)となる。
平成18年  4月 新設病院へ移転し、国立大学歯学部では初めて医科と同じ棟で診療に従事 

2. 九州大学病院歯科部門の診療体系
 口腔専門診療系、専門外来と中央診療施設からなる。
 
口腔専門診療系
(4専門診療系)
口腔保健科 小児歯科・スペシャルニーズ歯科、矯正歯科
口腔機能修復科 歯内治療科、歯周病科、咬合補綴科、義歯補綴科
口腔顎顔面外科 顎口腔外科、顔面口腔外科、歯科麻酔科
口腔包括診療科 口腔画像診断科、口腔総合診療科、高齢者歯科・全身管理歯科
中央診療施設(センター)、
専門外来(
16部門)
再生歯科・インプラントセンター、(歯周組織再生外来、インプラント外来)、デンタル・マキシロファイシャルセンター、周術期口腔ケアセンター、ホワイトニング外来、顎関節症外来、スポーツ歯科外来、審美歯科外来、顎顔面補綴外来、睡眠時無呼吸症歯科外来、口腔腫瘍外来、摂食・嚥下機能支援外来、ドライマウス外来、口唇麻痺外来、口腔顔面痛み外来、口臭外来、口腔ケア・予防外来
 

III.研修内容

【九州大学病院歯科医師臨床研修の目標】
1.研修基本理念
   九州大学病院基本理念のもとに、「患者中心の全人的歯科医療」を理解し、歯科医師としての基本的・総合的な臨床能力(態度、技能および知識)を修得し、患者の信頼に応じ得る倫理観を身につける。さらに、歯科医師の社会的使命を自覚し、歯科医学・歯科医療の進歩向上に寄与できる資質の向上を目指す。
2.研修基本項目
1)医学・医療における倫理性
2)歯科医療の質と安全の管理
3)医学・歯学知識と問題対応能力
4)診療技術と患者ケア
5)コミュニケーション能力
6)チーム医療の実践
7)社会における歯科医療の実践
8)科学的探究
9)生涯にわたって共に学ぶ姿勢

【研修項目】
 本プログラムは、上記の一般目標に到達できるように、各コース共通の研修項目を以下の如く設定し、各項目の知識・態度・技能について研修していただきます。
1. 医療コミュニケーションを実践する
2. 患者および家族の自己決定を尊重する(インフォームドコンセントの構築)
3. 基本的診察・検査を実践し、解釈する
4. エックス線撮影を実施し、得られた所見を判断する
5. 歯科診療を安全に行うために必要なバイタルサインを観察し、全身状態を評価する
6. 歯科疾患予防のための口腔衛生指導、基本的な手技を実践する
7. 医療安全対策を実践する
8. 院内感染対策を実践する
9. 診療に関する記録や文書(診療録、処方箋、歯科技工指示書)を作成する
10.患者の医療情報について、必要に応じて主治医と診療情報を共有する
11.各ライフステージ及び全身状態に応じた歯科医療を実践する
12.多職種によるチーム医療についてその目的、各職種の役割を理解し、連携を図る
13.地域包括ケアシステムについて理解し、歯科医療の役割を説明する
14.地域の保健・福祉の関係機関、関係職種を理解し、地域歯科保健活動を理解する
15.医療法や歯科医師法をはじめとする医療に関する法規及び関連する制度の目的と仕組みを理解する

1. プログラムの方針
 各研修プログラムでは、厚生労働省が提示した「歯科医師臨床研修の到達目標」に準拠した研修を実施します。いずれのコースを選択しても、その到達目標が達成できるように、研修管理委員会、歯科医師臨床カリキュラム専門委員会、臨床教育研修センターが支援および定期的評価を行います。
プログラムは、前述のように3つ(単独型:A1、単独型A2、複合型:B)に大別されます。
1)臨床研修プログラム(プログラムA)
 「腰を落ち着けて深く考える研修」を主目的に、主に1年間を通して九大病院・口腔総合診療科で研修を行い、歯科治療に関する基本的臨床能力(態度、技能および知識)を統合的に修練し、一口腔単位の総合診療を行える能力を身につける。また、協力型(Ⅱ)臨床研修施設において患者の状態に応じた歯科医療を提供するために必要な能力を身につける。
2)臨床研修プログラム(プログラムA2)
 「腰を落ち着けて深く考える研修」を主目的に、九大病院・口腔機能修復科、口腔顎顔面外科を主として研修し、歯科治療に関する基本的臨床能力(態度、技能および知識)を統合的に修練する。一口腔単位の総合診療を行える能力を身につけ、将来の専門医養成への足がかりとする。
3)臨床研修プログラム(プログラムB)
 九大病院(管理型施設)と協力型(Ⅰ)臨床研修施設において、「高頻度疾患を多く経験し、医療管理・地域医療の研修」を主目的とする。本プログラムは九大病院を前期に研修するコース(B1コース)と、後期に研修するコース(B2コース)から構成される。

2. プログラムの特徴
2-1. 各プログラムに共通の研修項目
(1)講義、実習
【研修期間】2週間(4月にオリエンテーションと共に施行)
【一般目標】
 臨床研修に円滑に移行できるように総合的・基本的臨床の知識・態度・技術を身につける。
【講義および実習の内容】
1)医の倫理、医療面接、インフォームドコンセント
2)医療安全・院内感染対策
3)保健医療の仕組み、地域医療の概念
4)診療録(電子カルテを含む)記載の原則
5)高頻度治療(齲蝕、歯髄疾患、歯周病、補綴、外科小手術)の基礎
6)周術期口腔機能管理
7)薬剤の選択、処方
8)一次救命処置、二次救命処置
(2)全身管理研修
【研修期間】4~5週間
【一般目標】
 歯科診療を安全に行うために、救命救急処置に関する知識・態度・技術を学び、高齢者・有病者の歯科的対応および周術期口腔機能管理を身につける。
【研修項目】
1) 入院患者の検査および診察(術前、術中、術後の全身状態の評価)
2) 入院患者の病棟処置および全身管理
3) 有病者・高齢者の歯科治療
4) 歯科治療時の全身管理
5) 周術期口腔機能管理
6) 感染防御に配慮した歯科治療 
【研修内容】
研修場所 指導担当科 研修内容
顎顔面口腔外科 病棟 顎口腔外科、
顔面口腔外科
全身疾患のリスクの把握、対処
入院患者の全身管理、術前術後の処置
高齢者歯科・全身管理歯科外来 高齢者歯科・全身管理歯科 服用薬剤の影響や副作用の把握
有病者の歯科治療
周術期口腔ケアセンター 高齢者歯科・全身管理歯科
口腔総合診療科
周術期患者の口腔機能管理

(3)外来講師講演会:令和4年5月~令和5年2月
   各専門領域で功績がある先生(九州大学歯学部同窓会の先生を中心)の講演会 
    口腔総合診療科が企画運営 1回/月の割合
(4)専門診療科勉強会:令和4年5月~令和5年3月 
  i) 各診療科が行う歯科治療や臨床研究に関する勉強会に、希望者は参加できる。
  ii) 口腔総合診療科主催の勉強会:研修歯科医(プログラムA1,B)が自ら企画発表
   ・症例検討会
(5)医療安全・感染予防
  院内で実施される医療安全研修会・感染対策研修会に2回以上出席する。

2-2.各プログラムの特色
1)臨床研修プログラム(プログラムA1):総合臨床研修、口腔保健科系研修
【一般目標】一口腔単位の治療計画を立案し、プライマリケア、予防・応急処置を円滑に行うために、歯科診療に関する基本的な知識・態度・技術を習得し、基本的な歯科診療能力を身につける。さらに、患者の状態に応じた歯科医療を提供するための基本知識を身につける。
【研修内容】
1.講義・実習:令和4年4月1日~4月中旬
2.口腔総合診療科、口腔画像診断科における総合歯科臨床の研修:令和4年4月中旬~令和5年3月31日
3.口腔保健科系研修(小児歯科・スペシャルニーズ歯科、矯正歯科):令和4年5月~令和5年3月 (小児歯科・スペシャルニーズ歯科:4週間、矯正歯科:2日/週×4回)
4.全身管理研修:令和4年5月~令和5年3月(このうち5週間)
5.協力型(Ⅱ)臨床研修施設における歯科訪問診療・リハビリテーション研修(原土井病院、福岡歯科大学医科歯科総合病院のいずれか1施設:5日)
6.研修協力施設におけるリハビリテーション研修(長尾病院:1日 )

2)臨床研修プログラム(プログラムA2):選択ローテート研修
【一般目標】一口腔単位の治療計画を立案し、プライマリケア、予防・応急処置を円滑に行うために、歯科診療に関する基本的な知識・態度・技術を習得する。さらに、総合的な歯科臨床を理解するために、各専門診療科における高頻度歯科診療に関する能力を身につける。
【研修内容】
1.講義・実習:令和4年4月1日~4月中旬
2.選択ローテート研修:令和4年4月中旬~令和5年3月
  口腔顎顔面外科系(顔面口腔外科、顎口腔外科、歯科麻酔科、全身管理研修を含む)と保存系(歯内治療科、歯周病科)、補綴系(義歯補綴科、咬合補綴科)の3系で、各4か月のローテーション研修を行う。ただし、保存系と補綴系は各々の中から1科を選択する。
3.全身管理研修:令和4年5月~令和5年3月(このうち1か月間)
4.研修協力施設におけるリハビリテーション研修(原三信病院、長尾病院:各1日)

2)臨床研修プログラム(プログラムB)
【一般目標】患者中心の歯科診療を行うために、総合的な歯科臨床能力と地域医療に必要な知識・態度・技術を身につける。
【研修内容】
(1)B1コース
1.講義・実習:令和4年4月1日~4月中旬(管理型施設:九大病院)
2.前期:令和4年4月中旬〜9月(管理型施設:九大病院)
  ・口腔総合診療科、口腔画像診断科における総合歯科臨床研修
  ・全身管理研修(5週間)
3.後期:令和4年10月〜令和5年3月(協力型施設)
  ・協力型臨床研修施設で研修
(2)B2 コース
1.講義・実習:令和4年4月1日~4月中旬(管理型施設:九大病院)
2.臨床研修:令和4年4月中旬~4月30日(管理型施設:九大病院)
    ・口腔総合診療科、口腔画像診断科における総合歯科臨床研修
3.前期:令和4年5月〜10月(協力型施設)
  ・協力型臨床研修施設で研修
4.後期:令和4年11月〜令和5年3月(管理型施設:九大病院)
  ・口腔総合診療科、口腔画像診断科における総合歯科臨床研修
  ・全身管理研修(5週間) 

3)各プログラムの年間スケジュール

 
研修方式 プログラム 定員 4月 5~9月 10月 11~3月
単独型 A-1 22 講義

実習
九大病院:総合臨床研修、口腔保健科系研修、
協力型(Ⅱ)研修
A-2 24 九大病院:選択ローテート研修
複合型 B B1 22 九大病院 協力型(Ⅰ)研修施設
B2 協力型(Ⅰ)研修施設 九大病院

*全プログラムは全身管理研修を含む