センター長挨拶

センター長挨拶

臨床教育研修センター長 新納 宏昭

患者さんも医療人も満足する医療提供が出来る
医療人を育てることを目指しています

九州大学病院では、病院の基本理念である患者さんに満足され、医療人も満足する医療の提供が出来る医師、歯科医師、研究者を育てることを目指しています。そのためには研修医が臨床研修の期間において、それぞれの目標を持ち日常診療の中で自ら継続的に学習していく能力をきちんと身につけていくこと、自分が受け持った症例のひとつひとつを大切にし、同僚や指導医とディスカッションを重ね、深く考察を行う習慣を身につけていくことが求められます。

そのための研修の場として九州大学病院臨床研修プログラムでは、数多くの診療科の中から自由に研修科を選択し、高度先進医療の現場で研修を行うことができます。また選択するプログラムによっては、本院が長い間深いつながりを持ってきた32の研修協力病院、協力型臨床研修施設と九州大学病院の両方とで経験を積むことも可能です。

新研修制度のもとでは、多彩な経験が積める一方で、どうしても専門教育への取り組みがプログラムの中でおくれがちになってしまいます。そのため九州大学病院の医師臨床研修では研修2年目をより専門的な教育にあてるプログラムを設定しています。とりわけ医師不足が懸念される小児科・産科婦人科では特別コース「九州大学病院周産期・小児・産科系重点研修プログラム」を準備し、母子メンタルヘルスや児童精神研修も取り入れ、こころの問題にも対応できる小児・産科医を育成するプログラムを設定しております。

日々の研修の中での相談事については、センターの専任教員が随時対応しています。そして研修医全員に対し年に2回ヒアリングを行い、研修医が感じている各診療科、研修病院、協力型臨床研修施設における研修の中での問題点を改善していくよう努めています。また九州大学病院は長い間大学病院として研修医を指導・教育しているため、蓄積された経験・知識がある上、本院の指導医は若い医師への指導に情熱を持っています。そして臨床教育研修センターでもより良い指導医を育成するため毎年指導医講習会を開催し、研修医への指導内容・指導方法を年々ブラッシュアップしています。

後期専門研修でも、より幅広い視野で研修が行えるよう配慮しています。臨床研修プログラムの修了後、希望の診療科への就職あるいは大学院進学のコースなどがあります。後期専門研修には、九州大学病院で研修を終えられた方ばかりではなく、九大以外の病院で研修を受けられた方も例年多数参加しています。

九州大学病院では、こうした多様な選択肢を臨床医としてのキャリアの第一歩を踏みだそうとする皆さんへ提供しています。みなさんもぜひ九州大学病院での臨床研修、後期専門研修への応募をご検討ください。

副センター長挨拶

臨床教育研修センター
副センター長(歯科部門担当)
和田 尚久

歯科医学・歯科医療の進歩向上に対応できる
多彩なプログラムを設けています

九州大学病院では、医科と歯科が同じ病院内で一緒に診療に従事しています。したがって、歯科医師臨床研修は医科と合同の臨床教育研修センターのもとで、医師と共に行われています。

九州大学病院は、「患者さんに満足され、医療人も満足する医療の実現をめざす」ことを基本理念に掲げています。歯科における臨床研修の目標は、この基本理念をもとに、「患者中心の全人的歯科医療」を理解し、歯科医師としての基本的・総合的な臨床能力(知識・態度・技能)を修得し、患者の信頼に応じ得る倫理観を身につけ、歯科医学・歯科医療の進歩向上に寄与できる資質を向上することを目指しています。

当院における歯科医師臨床研修の期間は1年で、研修プログラムは、A1、A2およびBプログラムの3つから成ります。A1、A2プログラムでは当院で腰を落ち着けてじっくりと研修をしていただきます。A1では、口腔総合診療科において各々の患者について診査、治療計画の立案および治療を自ら行うことが特色です。A2は複数科をローテーションしながら、専門的歯科治療の現場で研修を行っていきます。Bプログラムでは、当院および協力型研修施設で各々半年間ずつ研修することで、総合臨床研修と地域医療研修の両方を経験していただきます。

指導体制については、各科に専任の指導教員および責任者を配置し、日々の診療の指導や相談事の対応ができるように心がけています。また、研修の節目毎のヒアリングを行い、問題点の改善にも努めています。新しい知識の獲得のためには、各科の勉強会への参加、研修歯科医セミナーでの発表や他専門分野・他施設の先生を招いた講演会など、様々な勉強の機会があります。我々も指導歯科医講習会を定期的に開催し、質の高い指導法を持った指導歯科医の養成に心がけています。

2年目以降は歯科医師として質の高いキャリアデザインを描けるように、後期臨床研修プログラム、大学院や社会人大学院(後期臨床研修+大学院)などのコースを設けています。

九州大学病院歯科部門では、歯科医師の生涯研修の第1歩としてプライマリケアから先進医療までの研修ができるように様々な選択肢を設けていますので、臨床研修や後期臨床研修への応募を歓迎します。